水のコラム

お風呂を傷つけてしまう恐れのある入浴剤の使用方法とは?

2022年01月24日  お風呂のトラブル


日本人として、温泉が嫌いな方は少ないはずです。そんな温泉気分を自宅で味わうことができるのが、入浴剤。

最近では各地の温泉を模した入浴剤も多く発売されていて、香りのよい入浴剤や炭酸ガス効果のある入浴剤などは人気となっています。ただ、このような入浴剤はお風呂を痛めることはないのでしょうか?

入浴剤を使用するメリット

一日の疲れを癒すバスタイムに、欠かせないのが入浴剤です。入浴剤は温泉気分に浸れると人気ですが、実際のところ入浴剤を利用するメリットにはどのようなものがあるのでしょう。

ここでは、入浴剤を使用するメリットについて解説します。

■体内の温熱効果が高まる
入浴剤に使用されている炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの成分は、体内の温熱効果を高める作用があります。温熱効果が高まることで、体内の内臓や脳などの深部体温が上昇します。その後、体温が下がっていくことで、質の高い睡眠につながっていきます。

つまり、入浴剤を利用すると深部体温が上がり、よく眠れるようになるメリットがあります。市販の入浴剤なら、炭酸ガス入りの入浴剤がおすすめです。炭酸ガス入りの入浴剤は、血管を拡張して血流を促進する効果があり、体内の老廃物の排出にも役立ちます。あまり高い温度のお湯で利用するのでなく、ぬるめのお湯で時間をかけて入浴する方が、より高い効果を得ることができます。

■水道水の塩素が中和される
寒暖差のある季節の変わり目などでは、自律神経の乱れによって敏感肌になる方もいます。

そのような方は、水道水に含まれる微量の塩素にも反応してしまい、お風呂に入ると刺激を感じることもあります。

入浴剤を使用すると、バスタブ内のお湯に不純物が多く混じることとなり、塩素分が中和されていきます。なので、敏感肌の方には入浴剤がよい働きをしてくれるのです。

■肌の保湿をしてくれる
長風呂が好きな方は、バスタブに長い間浸かっていると指がシワシワになってしまいます。

これは、肌の成分バランスが崩れて乾燥しやすくなっているというサインでもあります。保湿剤の入っている入浴剤を使用することで、肌の乾燥が予防できます。

■香りによるリラックス効果
アロマの香りのする入浴剤などには、嗅覚の刺激による副交感神経を刺激して体をリラックスさせる効果があります。バスタイムで香りによってリラックスできれば、ストレスの軽減にも期待できます。また、ぬるま湯でゆっくり時間をかけて入浴することで、質の高い睡眠も期待できます。

お風呂を傷つけてしまう恐れのある入浴剤の使用方法

入浴剤にはさまざまなメリットがあることがわかったところで、お風呂を傷つけてしまうかもしれない入浴際の使用方法についても把握しておきましょう。
すべての入浴剤がお風呂に悪影響があるわけではないので、ここで解説する入浴剤の使用に気を付ければ問題はありません。

■浴槽の材質に不適合な素材の入浴剤を利用する
浴槽が痛む入浴剤は、硫黄成分の入った入浴剤です。強化プラスティックや大理石でできた浴槽は、特徴である光沢を失っていき、金属部分が腐食するケースもあります。

その他、浴槽の変色や変質も見られるケースがあるので要注意です。もちろん、1回使用しただけで傷がついたり腐食したりしませんが、気づくことなく長期間使用していると、トラブルを引き起こします。

また、ソルト系の入浴剤も同様のトラブルを引き起こすので、要注意となります。ドラッグストアなどで市販されている入浴剤には、ほとんど硫黄成分や純粋な塩分は含まれていません。しかし温泉地などで販売されている、温泉成分を含んだ入浴剤などには含まれている可能性が高いので注意しましょう。また、海外で販売されている入浴剤も要注意です。

■お湯が循環する風呂釜に不適合な素材の入浴剤を利用する
給湯機で沸かしたお湯をいれるタイプのお風呂では、風呂釜に入浴剤が循環することはないので問題ありません。しかし、追い焚きができるタイプの風呂釜の場合、入浴剤が溶けたお湯を風呂釜に循環させて沸かしているので、風呂釜内部の金属部分を劣化させてしまうケースがあります。

このときも、先で解説した硫黄成分やソルト成分が含まれている入浴剤がNGとなります。

■白濁タイプの入浴剤は注意が必要
白濁タイプの入浴剤は、風呂釜内部や配管内の湯垢などに付着した濁り成分が、循環口のフィルター部などに付着して目詰まりを起こしたり、本体の自動停止センサーが作動して追い焚き機能が停止したりするケースがあります。

また、白濁タイプの入浴剤は木製の浴槽で利用すると、白濁成分が浴槽に付着して取れにくくなるので、できるだけ使用は避けた方がよいです。

■ゆずなど果物の皮や果汁を使う
冬至には「ゆず湯に入る」習慣がありますが、風呂釜にはよくありません。追い焚きをしないのであれば、年に1回なので浴槽には問題ありません。しかし、追い焚きする場合はゆずの成分が、風呂釜に悪影響を及ぼしてしまいます。

ゆずは浴槽に浸けると皮が柔らかくなり、入浴中に触っていると果汁や果肉、皮、種が浴槽内に混ざってしまいます。体によくても風呂釜にはよくないので、追い焚きする風呂釜にはゆずなどの果物はNGとなります。

正しい入浴剤の使用方法

それでは、風呂釜や浴槽に問題のない入浴剤の、正しい使用方法を解説しましょう。お風呂に問題のない入浴剤でも正しい使い方をしなければ、結果的に浴槽や風呂釜にはよくありません。さらには、バスタブに浸かる人にも悪影響となるので、しっかり確認しておきましょう。

■適量の入浴剤を使用する
入浴剤の使用量は決められています。基本的にバスタブに、入浴剤は1包が適量となっているはずです。

2包入れると効能が上がるからと、バスタブに必要以上の入浴剤を使用するのはNGです。お風呂の機能保全や健康のためにも適量を守りましょう。

■入浴後はお湯を流しておく
入浴剤を入れたお湯を長期間放置しておくのは、浴槽にとってあまりよくありません。ですから、入浴後はお湯を流して水洗いをしておきましょう。

また、衛生面からいうと入浴剤の入ったお湯を数日間使いまわすのはよくありません。入浴剤入りのお湯は、1回限りで入れ替える必要があります。

■異なる入浴剤を混ぜて使わない
入浴剤の種類には、さまざまな種類があります。温泉を模したもの・香りを楽しむもの・炭酸ガス入りのもの・発汗性の高いものなど、さまざまです。

そこで、「炭酸ガス入りの入浴剤とアロマの香りの乳溶剤を一緒に使うと、効果も倍増する」と考えるかも知れませんが、異なる入浴剤を混ぜて使ってはいけません。同じシリーズの入浴剤でも同様ですので、入浴剤は単体で使用するように心がけましょう。

■追い焚きのフィルターは必ず掃除する
追い焚き用の風呂釜を使用している場合は、お風呂掃除のときに追い焚き用の穴にあるフィルターを外して、キレイに掃除しておきましょう。

入浴剤のタイプによってはフィルターに入浴剤がこびり付くケースもあり、そのままにしておくと追い焚きが正常に機能しなくなる可能性があります。

■入浴剤の注意書きをよく読んで購入する
基本的に市販されている入浴剤は、ほとんどの浴槽や風呂釜で使用しても問題ありません。しかし、
「全自動給湯器には使用できない」などの注意書きのある入浴剤も存在します。

入浴剤を購入する時は、パッケージの注意書きをしっかり読んで、自宅で使用しても大丈夫か確認してから購入しましょう。

まとめ

「バスタイムには入浴剤が欠かせない」という人も多いはずです。血行促進や疲労回復、リラックス効果など、入浴剤を使用するメリットは大きいです。しかし、風呂釜にはよくない影響を与える入浴剤も中には存在します。

市販の入浴剤でも、風呂釜のタイプによっては使用できないものもあるのです。風呂釜が故障してしまうと、お風呂に入れないばかりか高額の修理費が必要となってきます。入浴剤を購入する際は、パッケージの注意書きをよく読んで購入しましょう。

また、プレゼントでもらった入浴剤は、自宅のお風呂で使用しても問題ないか確認してから利用するのが無難です。

こうち水道職人 0120-492-315

こうち水道職人 0120-492-315