水のコラム
シャワーの水漏れを放置するのは危険?対処と予防を知っておこう!
きちんと締めたはずなのにシャワーからポタポタと漏れる水が気になってはいませんか? シャワーからポタポタと水が流れ続けているのは、水が出しっぱなしになっている状況と同じです。水道代が上がってしまったり、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があるので注意しなければなりません。
水漏れを放置するとどんな危険を招くことになるのか、きちんと理解しましょう。知っておくことが大きな被害を防ぐことにも役立ちます。
シャワーの水漏れトラブルの原因は?
ポタポタと気になるシャワーからの水漏れは、一刻も早く解消したいですよね。そのためにはまず、原因を知ることが大切です。考えられる原因について見ていきましょう。
残留水
まず問題のない原因に、シャワーの残留水があります。残留水とは、シャワーの使用後にヘッド内に残る水のことです。残留水が原因の水漏れは、修理の必要はありません。
シャワーヘッドを上に向けたときに水が止まるならば、残留水が原因と考えらえます。シャワーヘッドの内部に空気が入ったことによって、水の表面張力が失われ、残留水がポタポタと滴っているのです。
シャワーを使用した後にヘッドを下に向けて水抜きしておきましょう。そうすればポタポタと滴るのを防げます。一日中ポタポタと水が滴っているならば、残留水とは別の原因が考えられるので注意が必要です。
シャワーヘッド本体の故障
シャワーヘッドの根本から水漏れしている場合は、シャワーヘッド本体の劣化やシャワーヘッドとホースの接続部分のパッキンの劣化が疑われます。
本体やパッキンが劣化してくると、本来隙間のないはずのシャワーヘッドの根元に隙間が生まれるため、水漏れを引き起こしてしまうのです。
シャワー水栓の故障・部品の劣化
水栓をしっかりと閉め、シャワーヘッドを上向きにしても水漏れが止まらなければ、水栓に問題があるかもしれません。考えられるのは、ナットやボルトの緩み・パッキンの劣化・バルブの不具合などです。
ナットやボルトに緩みがあると、内部がきちんと止まっていない状態のため、水が漏れるのを止められません。また、水栓やシャワーの使用期間が10年を超えると、パッキンや内部の部品の劣化が進み、トラブルが起こりやすい状態になっていると言えます。
シャワーから水漏れ!対処法は?
シャワーからの水漏れは、自分で対処できる場合も多くあります。DIYの経験が無くても簡単に行えることもあるので、原因に合った対処法を確認してみましょう。
シャワーヘッド本体を交換する
シャワーヘッド本体が劣化したことにより水漏れが起こっている場合は、シャワーヘッドを新しいものと交換することで水漏れは解消できます。
水流切り替えや止水機能など、手元にボタンが付いたタイプのシャワーヘッドも数年経つとボタン部分から水漏れすることがあります。このような場合も部品交換ではなく、本体を交換した方が、簡単に水漏れを解消できるでしょう。
シャワーヘッドの交換は、接続部分を回して取り外せるので簡単に行えます。交換は止水栓を必ず閉めてから行ってください。また新しいシャワーヘッドは、サイズや規格がきちんと合うものを用意するように気をつけましょう。
シャワーヘッドとホースの接続部分のパッキンを交換する
シャワーヘッドとホースの接続部分からの水漏れは、接続部分のパッキンを交換することで解消できる場合が多くあります。パッキンの交換も簡単にできるので、挑戦してみましょう。
まず止水栓を閉めてから、シャワーヘッドを回して取り外します。ホース側の接続部分にある古いパッキンを外します。もし簡単に外せないときは、ラジオペンチなどを使って引きはがしましょう。新しいパッキンに取り換えて、シャワーヘッドを取り付ければ、交換完了です。
パッキンはホームセンターなどで購入できます。サイズを間違えないように、既存のパッキンを取り外して持っていくことをおすすめします。
水栓本体のナットやボルトを締め直す
水栓本体が原因の場合は、自分で対処できる範囲が限られます。まずはナットやボルトに緩みがないか確認しましょう。緩んでいたら、モンキーレンチなどできちんと締め直せば、水漏れは解消できます。
水栓内部の部品の劣化が原因であれば、部品を交換しなくてはなりません。水栓本体を分解しなければならず、構造も複雑なため、知識がないまま行うことはリスクを伴います。
無理に自分で行ってしまうと、トラブルを悪化させることにも繋がりますので、専門業者に依頼することが安心安全です。
シャワーの水漏れを放っておくとどうなる?
「シャワーからポタポタと少々の水が漏れているくらいなら大丈夫。」と安心してはいませんか?少量の水漏れに思えても、大きな被害に繋がる可能性があるので、安易に考えてはとても危険です。
シャワーの水漏れを放置したことで引き起こされるトラブルについて見ていきます。
設備の劣化が早まる
お風呂自体はもちろん耐水性が考慮されて作られていますが、シャワーに使われている部品全てに排水性があるとは言い切れません。
常に水漏れしている状態だと、部品の劣化が速まり、さらなるトラブルを招くことにも繋がります。
カビや害虫の発生に繋がる
通常でも湿気が溜まりやすい浴室が、水漏れによってさらに湿度が高くなることが考えられます。
湿度が高い状態が続くことは、カビが発生しやすい環境を作り出しているということです。カビのみならず、害虫も発生しやすい環境でもあるので、一刻も早く改善する必要があります。
見えない場所に被害が及ぶ可能性も
水漏れが、浴室の床や壁に及ぶ可能性も捨てきれません。万が一、シリコンやコーキング剤が経年劣化していたら、浴室の床や壁から水漏れ被害が発生している恐れがあります。
見えない場所で水漏れに気づきにくいため、シロアリやカビの温床となり、腐食が進んで大きな被害に繋がる危険があります。また、改修工事が必要となった場合も高額な費用がかかることが予想できます。
集合住宅の場合は階下に被害が及ぶ場合がある
集合住宅で階下に水漏れ被害を出すことは、深刻な状況を招きます。家財道具などへ被害を与えて、高額な損害賠償を請求される可能性もあるからです。
大きなトラブルの原因となるため、少量の水漏れでも見過ごすことは大変危険と言えるのです。
シャワーの水漏れを予防する方法は?
さまざまなトラブルの元となるシャワーからの水漏れ、できるだけ予防したいですよね。日頃からできる水漏れの予防策にはどのようなものがあるでしょうか。確認していきましょう。
定期的に残留水を抜く
残留水が残った状態は、水栓への負担となります。一日の最後にシャワーを使った人は、シャワーヘッドを下に向けるかシャワーヘッドを外すなどして、残留水を抜く習慣をつけるとよいでしょう。
また、使わないときは止水栓を閉め、水栓内部に水を溜めないようにすることも効果的です。
定期的なメンテナンス
シャワーヘッドやバルブなどの内部の汚れや劣化も水漏れの原因のひとつです。可能な範囲で定期的に取り外して、汚れを取り除くよう掃除しましょう。
部品に劣化が見られたら、交換のタイミングです。先延ばしにせずすぐに交換するように、新しい部品を用意しましょう。
まとめ
シャワーからの水漏れを気になりながらも放置している人は、案外多いのではないでしょうか?しかし少量だからと見過ごすことは、大変危険であることがお分かりいただけたかと思います。
湿気の溜まりやすい浴室がさらに湿度が高くなり、及ぼす悪影響を考えると、一刻も早い対処が求められます。
自分で簡単にできる対処もあるので、まずは考えられる原因と対処法を確認し、実践してみることをおすすめします。
原因が特定できない場合や対処に知識が必要な場合は、無理せず専門業者に依頼しましょう。少量の水漏れが大きな被害に繋がってからでは大変です。後悔しないためにも、放置することなく改善するための行動していきましょう。