水のコラム
水漏れを放置するとどうなる?二次被害の広がり方とすぐにやるべきこと【水道職人:プロ】

「蛇口の根元がじわっと濡れている」
「シンクの下がなんとなく湿っぽい」
こうした水回りの異変ですが、生活に支障が出るわけでもないため、そのうち直そうと思いつつ数日、数週間……気がつけば数ヶ月経っていた、なんて身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。
実際、軽度の水漏れは後回しにされやすいトラブルの代表格です。
ただ、水が目に見えているうちはまだ状況的に軽い場合が多く、これが床材のすき間や壁の内側にまで浸食してしまうと、目に見えない箇所で傷みだけが静かに進んでいくことに……。
気付いたときには床がブヨブヨになっていた、といったケースは決して珍しくありません。
そこで今回のコラムでは、水漏れを放置することでどんな被害が広がっていくのか、またその影響による二次被害や対処法としてやっておくべきことなどについて、わかりやすく解説します。
水漏れを放置するとどうなる?

水が漏れ出した直後であれば、被害はまだ表面的なもの。
床や周辺に広がった水を拭き取って漏水を止めてしまえば、それ以上拡大することはありません。
フローリングも、短時間なら表面のコーティングが水をはじいてくれます。
問題はそこから先で、数日間もそのままにしておくと、床の継ぎ目などから水がしみ込んでしまい、板が反ったり浮いたりし始めます。
黒っぽいシミとして表面化してくるのもこの段階です。
こうなると拭き取った程度では元に戻らず、床材の張り替えなどの大規模な対応が必要になってきます。
同時に湿った木材には、カビの繁殖リスクも高まります。
シンク下や押し入れといった風通しの悪い場所ほど進行が早く、独特の異臭が漂ってきたときには、もうすっかり広がってしまっていると考えた方がよいでしょう。
さらに放置が続くと、被害は床下や壁の内側にまで進行し、建物の構造材そのものが傷み始めます。
また木材が腐ったまま長期間経ってしまうと、シロアリが寄ってくる原因にもなりかねません。
床や壁を剥がす工事となれば費用の桁も変わり、早い段階なら蛇口のパッキンを交換するだけで済んだものが、数十万円の修理になることもあります。
二次被害が大きくなりやすいケース

同じ水漏れでも、起きた場所や住まいの形式によって被害の広がり方もかなり違ってきます。
特に注意しておきたいのが次の3つのケース。
集合住宅で階下に漏れた場合
マンションやアパートで最も避けたいのが、下の階への漏水です。
自宅の床が濡れる程度なら自分だけの問題で済みますが、階下の天井や壁紙、さらには家具や家電にまで被害が及ぶと、その賠償まで必要になってしまいます。
この場合、個人賠償責任保険などでカバーできるケースが多いものの、放置していた期間が長いと話が複雑になることも……。
気づいていたのに対処しなかった、と判断されてしまうと、支払いをめぐって揉め事に発展する可能性も出てきます。
気付いた時点ですぐに管理会社や大家さんなどへ連絡を入れておくのが、結果として自分を守ることにもつながります。
床下や壁の内側で漏れている場合
配管は床下や壁の中を通っているため、そこで水漏れが起きても基本的に目には見えないものです。
水道メーターの数字が使っていないのに動いている、水道代が急に上がった、フローリングの一部だけ妙に冷たい、といった日常における異変を頼りに気付くほかありません。
発見が遅れた分だけ被害も深刻になりがちで、土台や柱といった構造材などが傷んでしまうと、修理は建物自体の工事にまで及ぶこともありますので注意が必要です。
近くに電気設備がある場合
キッチンや洗面所は、水と電気が比較的近い環境にあります。
漏れた水がコンセントや配線にまで達すると、漏電やショートを起こす危険もありますので注意したいところ。
電化製品に触れたときにビリっとした感覚があったり、ブレーカーが突然落ちたり、焦げたようなにおいがしたりする場合は、すぐにブレーカーを落としてください。
その上で、賃貸住宅やマンションにお住まいであれば管理会社や大家さんに、持ち家であれば電気工事店などに連絡しましょう。
火災につながるおそれもあるため、絶対に自分で分解したり配線を触ったりするのは避けてください。
水漏れに気付いたときにやるべきこと

水漏れに気付いた際、被害を最小限に抑えられるかどうかは最初の数十分で決まります。
具体的な手順としては次の通り。
1. 水を止める
何よりも先に、水の供給を断ちましょう。
蛇口やトイレなど、水漏れしている設備の近くに止水栓があれば、それを閉めるのが一番手っ取り早い方法です。
場所が分からない場合や、どこから漏れているのか特定できない場合は、水道メーターボックスの中にある元栓を閉めてください。
メーターボックスは、戸建てなら駐車場や庭先、集合住宅なら玄関脇のパイプスペースにあることが多いですが、普段開けることのない場所ですので、いざというときに慌てないよう、一度確認しておくと安心です。
詳しい手順については以下の記事にて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
(関連記事:床が水漏れした場合の対処法と注意点)
2. 被害状況を記録する
意外と忘れがちですが、水が止まったら、片付ける前に現場の写真を残しておいてください。
水漏れによる建物や家財の損害は、火災保険の水濡れ補償の対象になることがあり、その際に被害の状況を示す写真が必要になります。
補償の対象になるかどうかは契約内容によって変わりますが、確認せずに諦めてしまうのはもったいないところ。
修理を自分で依頼する場合は見積書なども残しておきましょう。
3. 濡れた場所を拭き取る
記録を残せたら、急いで周囲に広がった水を拭き取ります。
タオルや雑巾でしっかり吸い取り、最後に乾拭きまでしておきましょう。
排水管から漏れた水には雑菌が含まれている可能性があるため、ゴム手袋などを着けた上で、拭き終わった後もエタノールなどで消毒しておくと安心です。
また家具の裏や隙間にも水が入り込んでいることがあるため、目に見える範囲だけでなく、できるだけ細かい部分まで見逃しのないようチェックしておきましょう。
4. 専門業者・管理会社などへ連絡する
ここまで応急処置が済んだら、ひとまず落ち着いてから水道修理の専門業者へ連絡しましょう。
原因などは特定できていなくても構いません。
無理に自分で直そうと手を加えると、配管や設備を傷めてしまうなど、かえって費用がかさむこともあります。
また賃貸住宅にお住まいの場合であれば、業者を呼ぶ前に管理会社や大家さんへ連絡するようにしてください。
建物の設備が原因であれば費用は貸主負担になりますし、勝手に手配することで自己負担になってしまうケースもあります。
気づいた時点で動けば被害は最小限に
水漏れの怖いところは、放置すればするほど被害が静かに広がっていくことです。
早い段階で水を止めて対処すれば、床材の張り替えや大規模な修理なども必要にならずに済みます。
修理費用が数千円で収まるか、数十万円に膨らむか、その分かれ目は、気付いてからどれだけ早く動けるかにかかっています。
とはいえ、実際に水が漏れている状況で、自分で原因を突き止めるのは簡単ではないですよね。
「こうち水道職人」では、年中無休24時間体制でご相談を受け付けています。
どこから漏れているか分からない、とりあえず元栓を閉めたけれどこの後どうすればいいか分からない、などご不安な状況を少しでも早く解決するためにサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※本記事でご紹介している方法は、一般的な対処法の例です。
作業を行う際は、ご自身の状況や設備を確認のうえ、無理のない範囲で行ってください。
記事内容を参考に作業を行った結果生じた不具合やトラブルについては、当社では責任を負いかねます。
少しでも不安がある場合や、作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者へ相談することをおすすめします。













